2020/07/14

眩しく思う姿





7月とは思えないほどの
肌寒い日が続き

つい足下に
小さなストーブをつけ
暖かさを求める。

窓の外は小雨
薄曇りの中で
庭の緑を深く感じる。



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週末
月に一度の
芝刈りと剪定をお願いしている
二人組がやってきて
隣家にまで伸びた枝を切り
芝生を短く刈ってもらう。

依頼をし始めて3年目になる。

始めは一人でやってきて
一日かけて取り組んでいたが
途中から
その人を親方と呼ぶメガネの弟分が加わり
今では二人
半日で仕事をこなす。


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親方といっても
まだ若く30代後半くらいだろうか。
アジサイをアサガオと言い間違えてしまう人で
何度「紫陽花ですよ」と訂正し笑ったことか。

先日の作業終わりの
帰り際
メガネの弟分が
「親方!ハイビスカスが咲いてます!」
と、元気よく声を上げるので
指差す方を見ると
木槿の花が咲いていた。

「彼は沖縄出身だからな」
親方は弟分の肩を持つ。

常夏の地を思う気持ちからか
彼の目には
爽やかな薄青色の木槿が
真っ赤なハイビスカスへと姿を変えたのだろうか。

確かに花の形は似ているので
同じ属なのかもしれない
と、しばし木槿を前に三人で話し込む。

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剪定を生業にしているわりに
あまり植物に詳しくない
二人組ではあるが
作業はいつも気持ち良くこなし

初めて扱う植物にも
「勉強になります」と
誰に教わる訳でもなく
考えながらも体当たりで作業を進める。

この二人を見ていると
ひたすらに身体を動かし
前進し吸収していく
そんな姿勢が
清々しく
逞しく
生きる姿を眩しく思う。


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また来月
と、日程を決め
予定の作業内容を予め伝える。

8月は
親方がついうっかり
朝顔と呼んでしまう
紫陽花の剪定だ。


La lune
坂本 草子
soko sakamoto

photo
MrGajowy3によるPixabayからの画像